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エルメスの「サックドボヤージュ スティーブ」

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エルメスのサックドボヤージュ スティーブ

“エルメスこそガシガシ使う”派の僕ですが、わりかし荷物が多い旅行には決まってこの「スティーブ」です。とどの詰まり、エルメスのバッグは『中にポケットがひとつ』みたいなプロダクトが多いのですが、一方こいつは全部で3つのポケットがある実用的な造り。それでいて誰が見てもエルメスと分かる、そんなオーラが漂っているでしょう?
はじめて購入したのは雑誌『Men’s CLUB』編集長だった後半、今から約9年前くらいかと。雑誌が好調で、若干お調子者だったこともあり、バーキンをビジネスバッグとしていた時分です。出張で行ったイタリアで、洒落者の御仁に“男の子がバーキンなんて持っちゃダメだよ(女々しいよ)”とあしらわれたのがきっかけでした。

エルメスのサックドボヤージュ スティーブ
エルメスのサックドボヤージュ スティーブ

エルメスのユーザーは、バッグにチャームをつけたがります。トランクで言うネームタグと同じように「バッグが被っても自分のが分かるように」と皆いうのは建前で。実はみんなオーラを出したい!それに尽きる気がします(怒られるかしら笑)。
今は廃盤になってしまったスティーブは、今日び日本ではあまり知られていないから、差別化する必要はないのだけれど、僕にとっては“お気に入りのしるし”としてホースチャームをつけています。気に入っているものをデコレーションしたくなる気持ちは、きっとあの御仁も赦してくれるはず(汗)。

ガシガシ使っていますがよく物持ちは良い方で、エルメスのオーラは健在。これといってケアやメンテをしている訳ではないのですが、ニットやダウン、サマーニットなどワンシーズンしか着ないような、嵩張るアイテムをオフの時に“あんこ”として入れておくと、型崩れしないんです。僕がやっている唯一のレザーケアであり、整理術。存外オススメです(笑)。

ガシガシ派だから気が付いた、鞄の真価

エルメスの「サックドボヤージュ スティーブ」

戸賀の愛着

ながらくメンズファッションシーンに身を置く戸賀による、自腹を切って買った『私的名品目録』を認めて参ります。とはいえ、様々な媒体で語られているような、客観的なアイテム紹介をするつもりは毛頭ありません。完全主観の“徒然なるままに”スタイルで、戸賀にとってのお気に入りポイントやエピソードを盛り込んだ“愛着”の深掘りができればと思っております。

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